20220614

とあるショッピングセンターのバス停に乗っていた。
降りるときの値段が369円とやけに微妙な数字だった。
わたしはどうしても数字が苦手で、適当に多く出して降りようとしたら。
ピーーと嫌な音が車内に響く。
多めに払うのはいけないらしい。
わたしは369円財布から取り出す為に、数え始めた。
手が震える。
何回入れても、ピーーと鳴り、みんなを待たせてしまう。
羞恥、悲しみ、不満、焦り
ずっと停車してられないと、運転手がバスを動かし始めた。
運転手はわたしに「お前、今日1日なにしてたんだ」と問う。
わたし「販売です」
運転手「小銭も数えれんのに? 何をしてたんじゃ」
わたし「今日は初日だから、そんなのしてませーん」
誤魔化す為に、すこしふざけた言い方をして見せた。本当は初日でも販売員でもない。なぜこんな嘘をついたのかも分からない。
またバス停戻る前に、小銭を数えなくきゃ。
席に戻り数え始めた。
バス停に着く。
数えたお金を投入するも、ピーーと音はしない。
しかし、今度はお金が足りないのだ。
あと3円。財布にはもうない。両替はわたしがし過ぎて故障したのか、お金を投入してもそのまま落ちてくる。
ふと先日カバンに小銭をぶちまけた事を思い出した。
1円玉を見つけ投入し、無事369円になった。